
「愛してるゲームを終わらせたい」とはどんな作品か
『愛してるゲームを終わらせたい』は、堂本裕貴による漫画作品です。小学館のウェブコミックサイト「サンデーうぇぶり」で連載され、単行本は2026年6月11日時点で9巻まで刊行されています。作者は『りぶねす』『ネクロマンス』を手がけた漫画家でもあります。
物語の主人公は、同じ高校に進学した浅葱優希也と桜みく。二人は幼なじみで、しかも“両片想い”です。互いに気持ちに気づいているのに、素直になれない。その二人をつないでいるのが、小学6年生のときに始まった「愛してるゲーム」――交互に「愛してる」と言い合い、先に照れたほうが負け、というルールの意地の張り合いです。優希也は「勝てたら告白したい」、みくは「勝って“好き”を認めさせたい」。両片想いを卒業するための恋のゲームが繰り広げられます。
TVアニメは2026年4月14日から6月30日まで、TOKYO MX・MBSほかで全12話が放送されました。監督は谷東、シリーズ構成・脚本は大知慶一郎、キャラクターデザインは福地友樹。キャストは浅葱優希也役に石川界人、桜みく役に伊藤美来、浅葱若菜役に丸岡和佳奈が起用されています。オープニングテーマはCHiCO with HoneyWorksの「君のせいで愛してる」です。
つまりこの作品の魅力は、「幼なじみ」「両片想い」「言葉での駆け引き」「甘い停滞感」という4要素の組み合わせにあります。似た作品を探すなら、この要素をどう受け継いでいるかで選ぶのが確実です。
似ている作品の選び方 3つの軸

① 関係性 ── 幼なじみ、同級生、同僚など、そもそも距離が近いこと。この近さが「一歩踏み出せないもどかしさ」を生みます。
② じれじれ度 ── 両片想いのまま進行する甘い停滞感。すぐ付き合ってしまう作品より、進展の遅さそのものが快感になる作品を選びます。
③ 駆け引き ── 勝負やゲーム性が恋を動かす構造。『愛してるゲームを終わらせたい』最大の個性がここなので、この軸を重視した作品は満足度が高くなります。
以下のランキングは、この3軸の合致度を基準に並べました。
1位:からかい上手の高木さん
山本崇一朗による、駆け引きラブコメの代表作。小学館「ゲッサン」で連載され、単行本は全20巻で完結しています。
中学校で隣の席になった高木さんと西片。西片は毎日高木さんをからかい返そうとして、毎回きれいに負ける――という一話完結の積み重ねで進みます。「勝負をきっかけに近づく二人」という構造は『愛してるゲームを終わらせたい』とほぼ同じで、勝ちたい気持ちと好きな気持ちが分かちがたく混ざっている点も共通です。TVアニメは3期まで制作され、劇場版アニメも2022年6月10日に公開。実写ドラマ・実写映画も展開されました。スピンオフ『からかい上手の(元)高木さん』も併せて読むと、二人のその後まで追えます。1位に置いた理由は、じれじれの純度と作品の完成度が飛び抜けているためです。
2位:それでも歩は寄せてくる
同じく山本崇一朗による将棋ラブコメ。講談社「週刊少年マガジン」で連載され、全17巻・2023年12月15日発売の最終巻で完結しています。
将棋初心者の田中歩は、将棋部の部長・八乙女うるしに「勝ったら告白する」と決めて挑み続けます。勝負に勝つことを告白の条件にしているという一点で、本作は今回のランキングで最も『愛してるゲームを終わらせたい』に構造が近い作品です。しかも歩がぐいぐい寄せてくるので、うるし先輩のほうが赤面して崩れていく。攻める側と照れる側が入れ替わる呼吸まで似ています。TVアニメも制作されており、原作既読でも映像で追いやすい作品です。
3位:かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜
赤坂アカによる恋愛頭脳戦もの。集英社「週刊ヤングジャンプ」で連載され、全28巻で完結しました。
秀知院学園の生徒会長・白銀御行と副会長・四宮かぐや。互いに好き合っているのに、「先に告白したほうが負け」という価値観のもとで心理戦を繰り広げます。先に折れたほうが負けというルールは、まさに「愛してるゲーム」の上位互換。ただし本作は駆け引きの規模がはるかに大きく、コメディとしての振れ幅も広いのが特徴です。TVアニメは複数期にわたって制作され、劇場版『かぐや様は告らせたい -ファーストキッスは終わらない-』も2022年12月に公開されました。じれじれの先にきちんと決着がつくので、読後感も良好です。
4位:久保さんは僕を許さない
雪森寧々による“思春期スイートコメディ”。集英社「週刊ヤングジャンプ」にて2019年47号から2023年14号まで連載され、単行本は全12巻。累計発行部数は2025年12月時点で250万部を突破しています。
存在感がゼロの“モブ男子”白石純太を、クラスメイトの美少女・久保渚咲だけが必ず見つけてちょっかいをかけてくる、という物語です。作品自身が「“恋”と名が付く2歩手前」と掲げているとおり、感情に名前がつかないまま距離だけが縮まる時間を丁寧に描きます。派手なゲーム性はありませんが、じれじれ度は本ランキング随一。TVアニメは2023年に放送されました。「進展しない時間こそが尊い」と感じたタイプの人に特に刺さります。
5位:幼なじみが絶対に負けないラブコメ
二丸修一によるライトノベル(イラスト:しぐれうい)。電撃文庫より2019年6月から2025年2月まで刊行され、全13巻で完結しています。略称は「おさまけ」。
初恋の相手に失恋した丸末晴に、隣に住む幼なじみ・志田黒羽が「復讐しよう」と持ちかけるところから始まります。タイトルどおり“幼なじみヒロインが負けない”というコンセプトが軸で、幼なじみという関係の強さと厄介さを正面から扱った作品です。TVアニメも2021年に放送されました。『愛してるゲームを終わらせたい』の「近すぎて遠い幼なじみ」という距離感が好きな人向け。ただしヒロインが複数登場する構成なので、一対一の関係を求める人は好みが分かれます。
6位:イジらないで、長瀞さん
ナナシによる“Sデレ”ラブコメ。講談社「マガジンポケット」で連載され、全20巻・2024年8月発売の最終巻で完結しました。
図書室で出会った後輩・長瀞さんが、先輩をひたすらイジり倒す関係から始まります。イジる/イジられるの攻防は「愛してるゲーム」の照れ合いと同種の快感で、しかも長瀞さん自身も次第に照れて崩れていくのがこの作品の醍醐味。TVアニメは2期まで制作されました。完結済みなので、最後まで一気に読み切れるのも利点です。からかい系のなかでは刺激が強めなので、甘さより攻防を求める人に向きます。
7位:可愛いだけじゃない式守さん
真木蛍五によるショートラブコメ。講談社「マガジンポケット」で連載され、全20巻・2023年4月7日発売の最終巻で完結しています。
不幸体質の和泉くんと、可愛いのにいざというときは驚くほどカッコいい彼女・式守さん。すでに付き合っている状態から始まる点が他作品と異なりますが、日常の一瞬一瞬でドキッとさせられる甘さの密度は非常に高い。『愛してるゲームを終わらせたい』も9巻では二人が付き合ったあとの夏が描かれており、「両片想いのその先」を先取りして読みたい人には最適です。TVアニメは全12話で放送されました。
8位:氷属性男子とクールな同僚女子
殿ヶ谷美由記による“お仕事系ファンタジーラブコメ”。スクウェア・エニックス「ガンガンpixiv」にて2019年7月13日から連載中で、単行本は2025年6月20日時点で11巻まで刊行されています。
雪女の末裔である新社会人・氷室くんは、感情があふれると吹雪を起こしてしまう体質。同僚の冬月さんへの恋心が高まるたびに周囲を凍らせてしまいます。冬月さんも氷室くんに興味津々ですが、二人とも恋愛が不器用であと一歩の距離が縮まらない――という構図です。気持ちが可視化されてしまうのに進展しないという設定が、じれじれ度を極限まで高めています。舞台は高校ではなく職場ですが、両片想いという核は完全に一致。TVアニメは2025年に放送されました(アニメーション制作:ゼロジー×リーベル)。
9位:アオのハコ
三浦糀による青春部活ラブストーリー。集英社「週刊少年ジャンプ」で2021年4月から2026年7月まで連載され、単行本は2026年7月3日時点で26巻が刊行されています。
バドミントン部の1年生・猪股大喜が、憧れの先輩でバスケ部の鹿野千夏と、ひょんなことから同居することに。恋と部活が並走する構成で、コメディ寄りの他作品より情感が濃いのが特徴です。TVアニメSeason1は2024年10月から2025年3月までTBS系で2クール放送され、クランチロール・アニメアワード2025で最優秀ロマンス作品賞を受賞。Season2は2026年10月4日より、TBS系全国28局ネットで毎週日曜16時30分から放送開始予定です。これから追い始めるにはちょうどいいタイミングと言えます。
10位:ホリミヤ
HERO原作・萩原ダイスケ作画による学園ラブコメ。スクウェア・エニックス「月刊Gファンタジー」で2011年から2021年まで連載され、全16巻で完結しています。
学校では優等生の堀京子と、地味に見えて素顔はピアスだらけの宮村伊澄。互いの「別の顔」を知ったことから関係が始まります。駆け引きの要素は薄いものの、学校での顔と本当の自分のギャップという主題が、素直になれない優希也とみくの心情に通じます。TVアニメは2021年に放送され、原作エピソードを補完する『ホリミヤ -piece-』も2023年に制作されました。人間関係の描写が広く、群像劇として楽しめるのが強みです。
まとめ:どれから読むべきか
駆け引きの構造をそのまま味わいたいなら**『それでも歩は寄せてくる』、じれじれの余韻に浸りたいなら『久保さんは僕を許さない』、幼なじみという関係そのものを掘り下げたいなら『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』。まず1本だけ選ぶなら、完結済みで完成度も高い『からかい上手の高木さん』**が最も外れがありません。
『愛してるゲームを終わらせたい』原作は9巻時点で二人が付き合ったあとの夏に入っており、まだ連載は続いています。アニメの続きが気になる人は原作8巻以降へ進みつつ、上記のラインナップで“じれじれ”を補給するのがおすすめです。
※作品情報は2026年9月時点のものです。刊行巻数や放送・配信状況は変更される場合があるため、視聴前に各公式サイトでご確認ください。