
『ここ俺』が刺さった人へ。似ているアニメ・漫画をBEST10で紹介
「ここは俺に任せて先に行け!」——たった一言で仲間を逃がし、たった一人で10年戦い続けた男。帰ってきたときには世界が変わり、自分は"伝説"になっていた。
『ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。』(通称『ここ俺』)は、えぞぎんぎつねさんによるライトノベルです。
「小説家になろう」で2018年6月から2021年1月まで連載され、2019年2月からGAノベル(SBクリエイティブ)より書籍版が刊行。
イラストはDeeCHAさんが担当し、シリーズ累計発行部数は2026年5月時点で445万部を突破しています。コミカライズは阿倍野ちゃこさんが『マンガUP!』(スクウェア・エニックス)で2019年8月から連載中。そしてTVアニメが2026年7月6日にスタートし、2026年夏アニメとして放送中です。
監督は神戸洋行さん、シリーズ構成は広田光毅さん、主人公ラック/ロック役は梶原岳人さんが務めています。
この記事では、『ここ俺』のどこが読者に刺さっているのかを分解したうえで、同じ手触りを味わえる作品をランキング形式で10本紹介します。
『ここ俺』らしさを分解する3つの共通点

似ている作品を選ぶにあたって、以下の3軸を基準にしました。
① 長い空白と時間経過の切なさ
主人公が戦っていた10年、世界は先に進んでいた。この「置いていかれた感覚」こそが『ここ俺』最大の情感です。
② 正体を隠して最下層から再出発
若返った姿でFランク冒険者「ロック」として生きる——本当は最強なのに一番下から始める構図が爽快感を生みます。
③ 本人不在で膨らんだ"伝説"
自分の像が勝手に語り継がれ、本人が困惑する。この距離感のおかしみが本作独特の味です。
この3軸のうち、より多くを満たす作品を上位に置きました。
ここ俺に似たアニメ・漫画ランキングBEST10

1位 葬送のフリーレン
山田鐘人さん原作・アベツカサさん作画、『週刊少年サンデー』(小学館)連載中。魔王を倒した勇者パーティーの一員だったエルフの魔法使いフリーレンが、仲間の死をきっかけに"人を知る旅"に出る物語です。「英雄譚が終わったあと」「伝説の当事者だけが取り残される時間感覚」という点で、『ここ俺』の情感を最も濃く共有します。マンガ大賞2021大賞をはじめ受賞多数。アニメは第1期が2023年から2024年にかけて放送され、第2期が2026年1月16日から日本テレビ系で放送。第3期「黄金郷編」の2027年10月放送も決定済みです。
2位 魔王学院の不適合者
著者・秋さん、イラスト・しずまよしのりさん、電撃文庫。暴虐の魔王アノスが平和を求めて転生するも、2000年後の子孫たちには「不適合者」の烙印を押される——本物の伝説が、伝説の担い手に信じてもらえないという構図が『ここ俺』とそっくりです。無双の爽快感とツッコミどころの多さも共通点。アニメは2020年7月に第1期、続く『Ⅱ』が分割2クールで2023年1月・7月に放送されました。
3位 賢者の弟子を名乗る賢者
りゅうせんひろつぐさん著、藤ちょこさんイラスト、GCノベルズ(マイクロマガジン社)。VRMMOの老賢者ダンブルフとしてプレイしていた主人公が、寝落ち中にゲーム世界が現実化。目覚めると30年が経過し、姿は少女に。かつての自分は九賢者として語り継がれており、彼(彼女)は「賢者の弟子ミラ」を名乗って正体を隠します。時間経過・若返り・正体隠しの3点セットが揃った、類似度で言えば屈指の一本。アニメは2022年1月放送です。
4位 冰剣の魔術師が世界を統べる
御子柴奈々さん著、梱枝りこさんイラスト、講談社ラノベ文庫。世界最強と呼ばれた"冰剣の魔術師"レイ=ホワイトが、正体を隠して魔術学院に入学し、侮られながらも仲間と試練に挑む学園ファンタジーです。戦場を知る者が日常に戻る構図が刺さります。第1期は2023年1〜3月放送。第2期『冰剣の魔術師が世界を統べるⅡ』が2026年10月よりTBS・BS11で放送予定で、制作はゼロジーに変わります。
5位 英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~
ハヤケンさん著、Naguさんイラスト、HJ文庫(ホビージャパン)。国を築いた英雄王イングリスが、次の人生は自分のために武を極めたいと願って少女に転生。英雄だった記憶を持ったまま、見習いからやり直す構図が『ここ俺』と重なります。アニメは2023年1月放送で、シリーズ構成は『ここ俺』と同じ広田光毅さん。作劇のテンポが近いのも納得です。
6位 帰還者の魔法は特別です
韓国発のウェブ小説・ウェブトゥーンで、原作はWookjakgaさんとUsonanさん。滅亡した世界から13年前に舞い戻ったデジール・アルマンが、学園時代からやり直して仲間を集め直します。未来の記憶を抱えた"帰還者"が誰にも理解されない孤独は、『ここ俺』の裏返しのような味わい。アニメ第1期は2023年10〜12月に放送され、第2期が2026年10月よりフジテレビ「+Ultra」枠で放送予定です。
7位 陰の実力者になりたくて!
逢沢大介さん著、東西さんキャラクター原案、KADOKAWA。「陰の実力者」に憧れるシド・カゲノーが力を隠しながら振る舞ううち、本人の与り知らぬところで本物の伝説になっていく——勘違いで膨らむ伝説という一点で『ここ俺』と最高に相性がいい作品です。アニメは第1期が2022年10月から全20話、第2期が2023年10月から全12話。完全新作の『劇場版 陰の実力者になりたくて! 残響編』が2027年公開予定です。
8位 たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語
サトウとシオさん著、和狸ナオさんイラスト、GA文庫(SBクリエイティブ)。人外魔境の村で育った少年ロイドが、自分を最弱と信じたまま王都で規格外の実力を発揮します。自己評価と周囲の評価のギャップが笑いを生む構造は『ここ俺』の系譜。同じSBクリエイティブ発という縁もあります。アニメは2021年1月4日から3月22日まで全12話。
9位 転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます
謙虚なサークルさん著、キャラクター原案メル。さん、講談社ラノベ文庫。才能に恵まれず死んだ魔術師が、王家の第七王子ロイドとして転生し、桁外れの魔力で魔術を極めていきます。前世の未練を今世で回収するという点で、10年を取り戻す『ここ俺』と読後感が近い。シリーズ累計800万部突破。アニメは2024年4月に第1期、2025年7月から第2期が放送されました。
10位 俺だけレベルアップな件
Chugongさん原作・原案、DUBUさん(REDICE STUDIO)作画、h-goonさん脚色。最低ランクのハンター・水篠旬が、自分だけがレベルアップする力を得て最強へ駆け上がります。最弱として侮られる立場から始まる爽快感は『ここ俺』のFランク冒険者ロックそのもの。アニメは2024年1月に第1期、2025年1月に『Season 2 -Arise from the Shadow-』が放送され、続編となる『劇場版 俺だけレベルアップな件 -Beyond the System-』の制作も決定しています。
タイプ別・どれから見るべき?

- 時間経過の切なさに浸りたい → 葬送のフリーレン、賢者の弟子を名乗る賢者
- 無双の爽快感が欲しい → 魔王学院の不適合者、転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます、俺だけレベルアップな件
- 学園×正体隠しが好き → 冰剣の魔術師が世界を統べる、帰還者の魔法は特別です
- 勘違いコメディで笑いたい → 陰の実力者になりたくて!、たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語
まとめ
『ここ俺』の魅力は、圧倒的な強さそのものではなく、強さと引き換えに失った10年にあります。
だからこそ、単なる主人公最強ものより、時間・喪失・正体隠しを描いた作品のほうが深く刺さります。上位3作から手を出せば、まず外しません。
なお、2026年10月には『冰剣の魔術師が世界を統べるⅡ』と『帰還者の魔法は特別です』第2期が控えています。
『ここ俺』を追いかけながら、次のクールの準備も進めておくと満足度が上がるはずです。