
2026年7月からTVアニメが放送中の『天幕のジャードゥーガル』。13世紀のモンゴル帝国を舞台に、「知」を武器として過酷な運命に立ち向かう少女シタラの姿を描いた歴史後宮譚です。原作漫画は「このマンガがすごい!2023」オンナ編第1位に輝き、アニメ化でさらに注目度が急上昇しています。
アニメや原作を追いかけるうちに「この読み味の作品をもっと味わいたい!」と感じた方も多いのではないでしょうか。
本記事では、『天幕のジャードゥーガル』が好きな人におすすめの「似てるアニメ・漫画」をランキング形式で10作品紹介します。歴史考証、知恵で戦う主人公、後宮・宮廷の権力闘争、異文化の空気感……と、どこが似ているのかも具体的に解説しますので、次に読む・観る作品選びの参考にしてください。
『天幕のジャードゥーガル』とはどんな作品?
まずは本作の魅力を簡単におさらいしておきましょう。
『天幕のジャードゥーガル』は、トマトスープ先生による歴史漫画。秋田書店のWEBコミックサイト「Souffle(スーフル)」にて2021年9月から連載中で、単行本(ボニータ・コミックス)は既刊5巻、2026年7月15日には待望の第6巻が発売予定です。
物語の舞台は13世紀、イラン東部の街トゥース。奴隷の少女シタラは、学者一家の心優しい奥方ファーティマに引き取られ、「知は生きる力になる」ことを教わりながら育ちます。しかしモンゴル帝国の侵攻によって穏やかな日々は奪われ、すべてを失ったシタラは巨大帝国への復讐を誓うことに。やがてモンゴル帝国の後宮で、第2代皇帝オゴタイの第6皇后ドレゲネと出会い、ふたりの女性の運命が大帝国を揺るがしていきます。
タイトルの「ジャードゥーガル」はペルシア語で「魔女・魔術師」の意味。史実でドレゲネに仕えた実在の人物ファーティマ・ハトゥンが題材となっており、綿密な歴史考証と可愛らしい絵柄のギャップも大きな魅力です。
受賞歴も圧巻で、「このマンガがすごい!2023」オンナ編第1位のほか、「マンガ大賞」に2023年・2024年と2年連続でランクイン。2026年には日本漫画家協会賞コミック部門大賞も受賞しました。
TVアニメは2026年7月4日よりテレビ朝日系全国24局ネット“IMAnimation”枠(毎週土曜23時30分〜)・BS朝日ほかで放送中。アニメーション制作は『ダンダダン』『平家物語』のサイエンスSARUで、総監督は山田尚子さん。シタラ役を関根明良さん、ドレゲネ役を小清水亜美さんが演じ、ABEMA・dアニメストア・Prime Video・U-NEXTなどでも配信されています。
似てる作品を選んだ4つの基準
今回のランキングは、『天幕のジャードゥーガル』の魅力を分解した以下の4つの軸で選定しました。
- 徹底した時代考証・異文化描写(中央アジア・中東・歴史もの)
- 知恵・知識を武器に戦う主人公
- 後宮・宮廷を舞台にした権力闘争
- 理不尽な運命に抗う登場人物たちの生き様
それでは、ランキングBEST10を発表します!
『天幕のジャードゥーガル』に似てるアニメ・漫画ランキングBEST10
第1位『乙嫁語り』
- 作者:森薫
- 出版社:KADOKAWA(「青騎士」連載中)
- アニメ化:なし
堂々の第1位は、19世紀後半の中央アジア・カスピ海周辺を舞台にした『乙嫁語り』。遊牧民と定住民の暮らしや婚姻文化を、圧倒的な画力と緻密な考証で描く傑作で、「マンガ大賞2014」大賞受賞作です。
刺繍や織物、狩り、料理といった生活描写の細かさは他の追随を許さず、天幕(ユルタ)での暮らしの空気感はまさに『天幕のジャードゥーガル』好きにドンピシャ。中央アジアの文化への深い敬意と、その時代を生きる女性たちの人生を丁寧にすくい上げる姿勢が共通しています。
20歳の花嫁アミルと12歳の夫カルルクをはじめ、各地の「お嫁さん」たちの物語がオムニバス的に展開していくので、どこから読んでも楽しめるのも魅力。歴史や民族衣装、手仕事の描写が好きな方なら間違いなくハマる一作です。
第2位『薬屋のひとりごと』
- 原作:日向夏(小説)
- コミカライズ:スクウェア・エニックス版/小学館版の2種
- アニメ化:あり(第2期まで放送、劇場版も発表)
中華風の架空帝国の後宮を舞台に、薬師の少女・猫猫(マオマオ)が毒と薬の知識で数々の事件を解き明かす大ヒット作。
「後宮」という閉ざされた世界で、身分の低い女性が「知識」を武器にのし上がっていく構図は『天幕のジャードゥーガル』とそっくり。妃たちの思惑が絡む権力闘争のスリルと、知的な謎解きの爽快感を両方味わえます。アニメの完成度も高く、原作未読の方はどちらから入ってもOKです。
第3位『シュトヘル』
- 作者:伊藤悠
- 出版社:小学館
- 巻数:全14巻(完結)
『天幕のジャードゥーガル』と同じくモンゴル帝国の時代を描いた歴史漫画。モンゴルに滅ぼされゆく西夏を舞台に、「悪霊(シュトヘル)」と呼ばれる女戦士と、西夏文字を守ろうとするモンゴルの王子ユルールの逃避行を描きます。
武力がすべてを蹂躙する時代に、「文字=知」を命がけで守り抜くというテーマは本作と完全に共鳴。征服される側の痛みと誇りを真正面から描いた熱量は圧巻で、シタラの復讐心に胸を打たれた読者ならきっと刺さります。完結済みで一気読みできるのも嬉しいポイント。
第4位『チ。―地球の運動について―』
- 作者:魚豊
- 出版社:小学館
- 巻数:全8巻(完結)
- アニメ化:あり(2024年10月〜2025年3月放送)
15世紀のヨーロッパを思わせる世界で、異端とされた「地動説」を命がけで研究し、次代へつなぐ人々を描いた群像劇。手塚治虫文化賞マンガ大賞の受賞作です。
「知りたい」という欲求の尊さと危うさ、そして知識が命よりも重くなる瞬間を描く点で、『天幕のジャードゥーガル』の根幹にあるテーマと深く重なります。弾圧されても、処刑されても、想いと研究成果は文字として次の世代へ受け継がれていく——この「知のリレー」の熱さは唯一無二。「学ぶことは何のためにあるのか」を問いかけられた読者に、ぜひ続けて読んでほしい一作です。
第5位『アルテ』
- 作者:大久保圭
- 掲載誌:月刊コミックゼノン(連載中)
- アニメ化:あり(2020年放送)
16世紀初頭、ルネサンス期のフィレンツェ。貴族の娘アルテが、女性が職業を持つことすら難しい時代に画家を目指して奮闘する物語です。
「女だから」と可能性を閉ざされる社会の中で、努力と実力で道を切り開いていくヒロイン像はシタラと重なります。周囲の偏見を少しずつ変えていく展開は爽快で、読後感も抜群。前向きな気持ちになれる歴史ものを探している方におすすめです。
第6位『将国のアルタイル』
- 作者:カトウコトノ
- 出版社:講談社(月刊少年シリウス)
- 巻数:全27巻(完結)
- アニメ化:あり(2017年放送)
オスマン帝国やヴェネツィア共和国など、実在の歴史をモデルにした架空世界を舞台とする本格戦記。若き将軍マフムートが、大帝国の侵略に知略と外交で立ち向かいます。講談社漫画賞少年部門の受賞作です。
草原と砂漠の国のエキゾチックな空気感、そして「武力ではなく知恵で帝国と戦う」構図が『天幕のジャードゥーガル』と共通。国家間の駆け引きをじっくり楽しみたい方に最適で、完結済みなので腰を据えて読めます。
第7位『天は赤い河のほとり』
- 作者:篠原千絵
- 出版社:小学館
- 巻数:全28巻(完結)
現代日本の少女ユーリが古代ヒッタイト帝国にタイムスリップし、皇妃の陰謀に巻き込まれながらも、皇子カイルとともに歴史の渦中を生き抜く少女漫画の金字塔。小学館漫画賞受賞作です。
古代オリエントという舞台、後宮・宮廷の陰謀劇、そして過酷な運命の中で知恵と行動力によって人々の信頼を勝ち取っていくヒロインと、共通点は盛りだくさん。『天幕のジャードゥーガル』の「歴史×強い女性」という魅力を、王道少女漫画のロマンスとともに味わえる名作です。
第8位『本好きの下剋上』
- 原作:香月美夜(小説・本編完結済み)
- 出版社:TOブックス
- アニメ化:あり(第3期まで放送)
本が高級品で庶民には手が届かない異世界に転生した主人公マインが、「本がないなら作ればいい」と奮闘する物語。
ジャンルこそ異世界ファンタジーですが、「本・知識への愛」が物語の原動力である点、そして知識を武器に厳しい身分社会を生き抜いていく点で、『天幕のジャードゥーガル』ファンと非常に相性の良い作品です。学ぶことの喜びを再確認させてくれます。
第9位『ヴィンランド・サガ』
- 作者:幸村誠
- 出版社:講談社(連載中)
- アニメ化:あり(SEASON2まで放送)
11世紀の北欧を舞台に、ヴァイキングの戦士トルフィンの復讐と、その先にある「本当の強さ」を描く歴史大河。
侵略によって大切なものを奪われた主人公が復讐を誓う導入は、シタラの物語と強く響き合います。「憎しみからスタートした主人公が、その感情とどう向き合っていくのか」という縦軸を長大なスケールで描き切ろうとしており、復讐の虚しさを越えた先に何を見出すのかという問いの深さは本作ならでは。重厚な時代考証と人間ドラマを求める方なら必読の一作です。
第10位『ヒストリエ』
- 作者:岩明均
- 出版社:講談社(月刊アフタヌーン)
- 巻数:既刊12巻
『寄生獣』の岩明均先生が描く歴史漫画。古代マケドニアの書記官エウメネスが、剣ではなく知恵と教養を武器に大国の中枢へと食い込んでいきます。
征服王朝の内側に、異邦人が「知」によって仕えていくという構図はファーティマ・ハトゥンの物語そのもの。史実の隙間を大胆な解釈で埋めていく面白さも共通しており、歴史好きなら時間を忘れて読みふけってしまうはずです。
『天幕のジャードゥーガル』に関するよくある質問
Q1. アニメ『天幕のジャードゥーガル』はどこで見られる?
テレビ朝日系全国24局ネット“IMAnimation”枠(毎週土曜23時30分〜)・BS朝日ほかで放送中です。配信はABEMA・dアニメストア・Prime Video・U-NEXTなどで行われており、ABEMAでは最新話の無料配信も実施されています(2026年7月時点)。初回は2話連続の1時間スペシャルで放送されました。
Q2. 原作漫画は完結していますか?何巻まで出ていますか?
原作は現在も「Souffle」で連載中で、完結していません。単行本は既刊5巻、2026年7月15日に最新第6巻が発売予定です。同日には関連本『もっと!天幕のジャードゥーガル』も発売されるので、アニメから入った方はあわせてチェックしてみてください。
Q3. 今回のランキング作品はどんな人におすすめ?
「歴史考証がしっかりした漫画が読みたい」「知恵で戦うヒロイン・主人公が好き」「後宮ものや宮廷の権力闘争が好き」という方には、今回の10作品すべてが刺さるはずです。特に完結済み作品(『シュトヘル』『チ。』『将国のアルタイル』『天は赤い河のほとり』)は一気読みに最適です。
まとめ:『天幕のジャードゥーガル』の次はこの作品を!
『天幕のジャードゥーガル』に似てるアニメ・漫画ランキングBEST10を紹介しました。
- 中央アジア・遊牧文化の空気を味わいたい →『乙嫁語り』『シュトヘル』
- 後宮×知恵のヒロインが好き →『薬屋のひとりごと』『天は赤い河のほとり』
- 「知」というテーマを深掘りしたい →『チ。』『本好きの下剋上』『ヒストリエ』
- 歴史戦記・復讐劇を堪能したい →『将国のアルタイル』『ヴィンランド・サガ』『アルテ』
TVアニメ『天幕のジャードゥーガル』は現在放送中、原作最新6巻も2026年7月15日発売と、今まさに盛り上がっている本作。次の放送を待つあいだのお供に、ぜひ今回紹介した作品を手に取ってみてください。
どの作品にも共通しているのは、「知ること・学ぶことは、理不尽な世界を生き抜くための最強の武器になる」というメッセージです。シタラの物語に心を動かされたあなたなら、きっと今回の10作品でも「知は生きる力になる」という感動を、もう一度味わえるはずです。