仕事や勉強や部活などしていると、どうしても勝てない人っていますよね。
親が自分よりもいい大学だから勝てないんだ、親がプロスポーツマンだから勝てないんだ。
実は、違うんです。
遺伝するものとしないものがあるんです。
一覧にわかりやすくまとめてみました。
そもそも遺伝とは
遺伝とは、生物の形や性質の特徴が親から子に伝わる現象のことです。
遺伝する特徴を形質といい、そのもととなるものが遺伝子です。
遺伝子は、細胞の核にある染色体の一部で、DNAという分子でできています。
DNAは、A、T、G、Cという4種類の塩基からなる文字列のような構造をしており、その並び方によって遺伝情報をコードしています。
遺伝子は、DNAの一部分であり、たんぱく質を作るための指示書として機能します。
たんぱく質は、生物の形や性質を決める重要な物質です。
遺伝は、生殖によって行われます。
生殖には有性生殖と無性生殖とがあります。
有性生殖は、雌と雄の生殖細胞が合体して新しい個体を作る方法です。この場合、親から半分ずつ遺伝子が受け継がれます。
無性生殖は、親個体が細胞分裂や分裂などで自分自身と同じ個体を作る方法です。
この場合、親から全ての遺伝子が受け継がれます。
遺伝には法則があります。
オーストリアの僧侶メンデルは、エンドウの実験によって遺伝の法則を発見しました。
メンデルの法則には次のようなものがあります。
- 分離の法則:2種類の対立する形質を持つ個体が交配すると、その形質は等確率で分離して配偶子に入ります。
- 独立の法則:2対以上の対立する形質を持つ個体が交配すると、それぞれの形質は互いに独立して分離し、組み合わせて配偶子に入ります。
- 優性・劣性の法則:対立する形質がある場合、一方がもう一方を隠して表現されることがあります。この場合、表現される方を優性形質、隠される方を劣性形質といいます。
親からの遺伝とは
親から遺伝するものは、見た目や性格、病気のリスクなどさまざまです。
人間の遺伝子は、父親と母親からそれぞれ半分ずつ受け継がれます。
そのため、親から遺伝するものは、父親と母親の両方に影響されます。
しかし、遺伝するものはすべてではありません。 環境や生活習慣、教育や努力なども子供の特性や能力に影響を与えます。
遺伝は一つの要素であり、必ずしも親と同じになるとは限りません。
子供は親から受け継いだ遺伝情報をもとに、自分自身の個性や可能性を発展させていくのです。
父親からのみ遺伝するもの一覧
父親からのみ遺伝するものは、限られていますが、いくつかあります。 例えば、以下のようなものが挙げられます。
- X連鎖遺伝病:X染色体に関連する遺伝病で、男性はX染色体を母親からのみ受け継ぎます。そのため、母親がX連鎖遺伝病の遺伝子を持っている場合、男性の子供はその遺伝子を必ず受け継ぎます。 例えば、色覚異常やヘモフィリアなどがX連鎖遺伝病です。
- Y染色体:Y染色体は男性のみが持ち、父親からのみ受け継ぎます。 Y染色体は性別を決定するだけでなく、父系の系統や遺伝的特徴を伝えます。 例えば、Y染色体には父親の出身地域や民族の情報が含まれています。
- 大脳辺縁系の機能:大脳辺縁系は、気分や本能、攻撃性や性的衝動などを制御する脳の部分です。 研究によると、大脳辺縁系の細胞は父親の遺伝子を多く持っており、父親からのみ遺伝すると考えられています。 そのため、父親の性格や感情が子供に影響を与える可能性があります。
母親から遺伝するもの一覧
母親からのみ遺伝するものは、主にミトコンドリアDNAと呼ばれる特殊なDNAです。
ミトコンドリアDNAは、細胞の中にあるミトコンドリアという小さな器官に含まれており、エネルギーの生成に関与しています。
ミトコンドリアDNAは、父親の精子ではなく、母親の卵子からのみ受け継がれます。
そのため、母親と子供のミトコンドリアDNAはほぼ同じであり、父親と子供のミトコンドリアDNAは異なります。
ミトコンドリアDNAは、核DNAとは異なる特徴を持っています。
例えば、ミトコンドリアDNAは環状の二本鎖であり、核DNAは直線の二本鎖です。
ミトコンドリアDNAは約1万6000塩基対で構成されており、核DNAは30億塩基対です。
ミトコンドリアDNAは、タンパク質の設計図が約93%を占めており、核DNAは約5%です。
ミトコンドリアDNAは、ミトコンドリア内で転写と翻訳が行われますが、核DNAは転写が核内、翻訳が細胞質内で行われます。
ミトコンドリアDNAは、遺伝的な多様性や疾患のリスクにも影響を与えます。
ミトコンドリアDNAは、突然変異の起こる確率が核DNAよりも高く、約5~10倍といわれています。
これは、ミトコンドリアDNAが酸素の代謝に関与しているため、活性酸素による損傷を受けやすいことや、ミトコンドリアDNAには修復機構がないことなどが原因と考えられています。
ミトコンドリアDNAの変異は、ミトコンドリアの機能低下やエネルギー不足につながり、筋肉や神経系などの組織に影響を与えます。
例えば、ミトコンドリア病や老化などの症状がミトコンドリアDNAの変異と関連しているといわれています。
ミトコンドリアDNAは、母親からのみ遺伝する特殊なDNAであり、ヒトの遺伝学や進化において重要な役割を果たしています。
ミトコンドリアDNAは、ミトコンドリアの機能やエネルギー代謝に関与しており、突然変異の起こる確率が高いことから、多様性や疾患のリスクにも影響を与えます。
ミトコンドリアDNAは、祖先系統や民族の出自などを調べる研究にも利用されています。
遺伝するもの、遺伝しないもの一覧
何が遺伝しやすく、何が遺伝しにくいのか誰しも気になることです。
人の親ならなおさら気になりますよね。
自分のマテリアルの何が子孫に影響するのか非常に興味深く思っている人が多いのが事実です。
その逆に、自分は親の遺伝を色濃く受けているのはどの才能なのだろうという疑問にもお役に立てるはずです。
まず、あなたの一番気になる容姿に関わることから順番にご説明します。
身体的特徴
まずは、一番気になる人が多い外見に関係する分野から見ていきたいと思います。
顔立ちや、身長、ファーストインプレッションで最も大切な身体的な特徴の遺伝するもの、遺伝しないものについてご紹介します。
目の大きさ ☆☆☆☆
一重、二重は遺伝確率80%以上です。
鼻の高さ ☆☆☆☆
鼻の高さも遺伝しやすく80%以上です。
オルビス アンバー顔の輪郭 ☆☆☆☆
顔の輪郭、つまりエラの張り具合や大きさも遺伝確率80%以上です。
ハゲ ☆☆☆☆☆
ハゲやすさはほぼ100%遺伝です。
足の長さ ☆☆☆☆
骨格、身長に関する部分は遺伝に非常に左右される部分です。80%以上。
声 ☆☆☆
声も身体的特徴なので、遺伝しやすいですが声帯や骨格の微細な変化によって異なることが多いので60%です。
肥満 ☆☆☆☆
体格は遺伝に要因するところが大きいですが、肥満に関しては食生活の要因もあるので80%です。
肌の色 ☆☆☆☆☆
人種の違いもありますが、肌の色はほぼ100%遺伝します。
体臭 ☆☆☆☆☆
体臭も身体的特徴に因る部分が大きいのでほぼ100%遺伝します。
知力
続いて、学習面、仕事面で最も気になる知力です。
IQ ☆☆☆
最も関係しそうですが、IQ遺伝子が発見されていないのと、IQには様々な遺伝的要因が関連しているため、意外にも60%です。
暗記力 ☆☆☆
暗記は繰り返し練習することによって養われる部分が多いため60%です。
数学力 ☆☆☆☆
数学力、すなわち、ひらめきや空間認識能力の部分は遺伝率80%です。
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語学力 ☆☆
語学力は、主に生後の学習によって得とくする部分が大きいため40%です。
体力
そして、外見と共に気になる人の多いのが体力、すなわち運動能力ですね。
幼いころからアスリートを目指すお子さんを持つ親御さんの最も気になる項目です。
カナヅチ☆☆☆
筋肉質の人は浮かびにくいなど、体格的な遺伝要素が関わるので60%です。
動体視力☆
後天的な訓練や経験で磨くものなので20%です。
バランス感覚☆☆
意外にもバランス感覚はあまり遺伝しないので、40%。
球技能力☆☆☆
運動能力は遺伝する部分があるが、センス、技術は後天的に育まれるものなので以外にも60%。
跳躍力 ☆☆☆☆
体格による部分が大きく遺伝確率80%。
足の速さ ☆☆☆☆
遺伝子の型で、短距離向き、長距離向きが決まります。体格の遺伝に因る部分も大きいので80%です。
体質
次に、遺伝する要素の多そうな体質です。
寿命 ☆☆☆☆
親の寿命との関連性が深く80%です。
猫舌 ☆☆☆☆
舌の感度は遺伝に因るところが大きく80%です。
味覚 ☆☆☆☆
味覚に関しても下の感度に関わるので遺伝確率80%です。
高所恐怖症 ☆
遺伝というよりも、経験、トラウマに因るところが大きいので20%です。
方向音痴 ☆☆☆☆
方向感覚は、意外にも遺伝に因る影響が大きく80%です。
タバコ ☆☆☆☆
タバコのニコチンに関する依存度が遺伝に因るところが大きく80%です。
酒 ☆☆☆
酔いやすいかどうかは、肝臓のアルコール分解力に関わり、アルコールの中毒性も遺伝に因る部分が大きく60%です。
センス
そして、音楽、絵画などアーティステックな感覚から、ユーモア、人間関係の構築などを司るのがセンス。
芸術家を目指す方が最も気になる項目です。
ユーモア ☆
ほぼ完全に、環境や生後の学習によって形成されるため20%です。
文才 ☆☆☆☆
意外にも遺伝に因るところが大きく、論理的に文章を組み立てる能力は遺伝します。
遺伝確率60%です。
芸術性 ☆☆
これも意外なんですが、訓練などの後天的要素が強いので、40%です。
字の上手さ ☆☆
学習、訓練に因る要素が大きく40%です。
音感 ☆☆
生まれつきの才能と思いがちですが、実は訓練により育まれます。
遺伝確率40%です。
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最後は、気質、気性の部分ですね。
ここも、遺伝の影響を大きく受けそうですがどうでなのしょうか。
集中力 ☆☆☆☆☆
脳内神経物質の受容体の作用に影響されることが解っていて、その部分が遺伝に大きく左右されるためほぼ100%です。
この部分が、学習効果に現れるため学力差が出ると考えられています。
虚言癖 ☆☆
後天的に自分を守るための防御機能でもある嘘は、遺伝確率20%です。
浮気性 ☆☆☆
性格の奔放さは遺伝します。
遺伝確率60%です。
空気の読めなさ ☆☆☆
基本的に、後天性のものでありますが、先天的なアスペルガー症候群の場合もあり、遺伝確率60%です。
神経質 ☆☆☆
神経質な性格は遺伝します。
遺伝確率60%です。
頑固さ ☆☆☆
頑固さも固執するという性格の一部なので、遺伝確率60%です。
上がり症 ☆☆☆
緊張のしやすさは、脳の神経物質の分泌の具合に因るので遺伝確率60%です。
同性愛 ☆☆☆
意外にも、遺伝的要因があり60%です。
真面目 ☆☆☆
勤勉さに関することは、複数遺伝子が関連するため60%です。
感受性 ☆☆
涙もろいなどの、感受性の部分は、涙の分泌量などの遺伝要素が関わるので40%です。
まとめ
ここまでいかがでしたでしょうか。
意外なものが遺伝しなくて、まさかそれがというものが遺伝することが分かりました。
しかし、まだまだ科学的に立証されていることが遺伝学においては少ないです。
後天的な訓練で、大抵のことはカバーできます。
遺伝だから駄目だなどと、自分の可能性を決めつけずに自分を信じてやりたいことにチャレンジした方がいいです。
一度きりの人生後悔の無いようにするのが一番です。
やってやれないことはない!!
ここまでお読みいただきましてありがとうございました。